2007-01-01から1年間の記事一覧

非・東京風景2:伊勢神宮編

二日目は伊勢神宮。 熊野を下山し新宮駅へ。駅そばの熊野速玉神社をみてから3時間に1本の各駅停車に乗り込み湾岸列車を北上していく。レスタック・ジャポネな風景を眺めながら「非東京」に思いをはせた。東京に住んでいては決して実感できない中央/地方の…

非・東京風景:熊野編

次の井戸掘りに出かける前に伊勢と熊野に行ってみた。 新宮行湾岸列車の風景。紀州のまじりけのない青い空。 日本のレスタック。 心にあそびが足りないでいる。おなかの底から笑い転げる瞬間の贅沢さに思いをはせる。 新宮駅からバスで1時間15分山に入ると…

中村宏の世界:消えた2ページ

東京都現代美術館でいま話題の中村宏展が開催されている。その中村が手がけた児童書を発見。心の片隅に忘れかけていたけど引っかかっていた記憶がそこにあった。 『消えた2ページ』寺村輝夫・作、中村ヒロシ・え、理論社。 近所の図書館で借り出した。まだ…

「中村宏 図画事件 1953-2007」★★★★

「中村宏 図画事件 1953-2007」@東京都現代美術館★★★★【評価】4束の間の雨だれ、来週からの井戸掘りの前に評判の展覧会を見てくる。映画館より美術館が好きである。 それはともかく、中村宏の一眼・セーラー服少女は小学校の図書室で読んだ児童書で見かけ…

「夏への扉」展@水戸芸術館★★★*

「夏への扉」展@水戸芸術館 【評価】3.5(キュレーション4/作品3) 北風のしみる日曜日の朝、小旅行にでかけた。水戸芸術館で「夏への扉」展をみる。 日曜日の地方都市のシャッター街の風景は心にしみる。 展覧会は「マイクロポップ」の概念を中心に展示…

「日本美術が笑う」★「笑い展」★★★

「日本美術が笑う」@森美術館 【評価】2/5 「笑い展」@森美術館 【評価】3/5 お正月からの井戸掘り作業が終わったので外に出た。暗闇から光に出ると眩惑におそわれた。 ニチゲイ。人材は工場から排出される。東京と言っても城北地区は縁がない。池袋線の風…

「レクチャー・シリーズ:建築と写真の現在[第1回]」@TNプローブ

多木浩二先生のレクチャー、黎明期の建築写真について。会場は大入り満員で、この種のレクチャーにしてはめずらしく客席はブラックスーツのオッサン集団で埋めつくされ威圧感のある空気感を漂わせていた。だけどなんだか会場が寒くて心地よいプラスティック…

先生の成績表

先日、久しぶりに「成績表」を受け取る機会があった。ここ1年半、神奈川の昭和音楽大学で美術史の講義を担当していたのだけれど、直近・半年分の授業に対する「学生アンケート評価」!の結果が送られてきたのである。一昔前のわたしの学生時代には学生が授…

「ブルーノ・タウト展 アルプス建築から桂離宮へ」★★★★*

「ブルーノ・タウト展 アルプス建築から桂離宮へ」ワタリウム(渋谷・外苑前) 【評価】4.25 (キュレーショ:4.0 作品:4.5) お正月から続いていた井戸掘り作業もようやく水源の響きが聴こえはじめ…と思いこむことにして、今週末は町に出ることにする。気…

東京メタボリズム宣言

黒川紀章センセイ、都知事選出馬。昨日のテレビの特報に耳を疑い、ウソかホントか、今朝、目覚めてみて、あのニュースは夢だったのかしら…と思って新聞を開けたら現実の出来事だったようだ。メタボリ都知事…なんだか夢のような話だけど、これで都知事選がオ…

「千葉学展 そこにしかない形式」★★★★*

「千葉学展 そこにしかない形式」@ギャラリー間 【評価】4.25(作品:4 キュレーション:4.5) 「賞味期限」ブームである。不二家のペコちゃんはモチロン、「美しい日本」のような言葉にも「賞味期限」があるということだ。言葉になぜ「賞味期限」が発生す…

国立新美術館・開館記念★★★

国立新美術館の建築 【評価】3/5「日本の表現力展」 【評価】1.5/5 (作品2 キュレーション1)「20世紀美術探検展」 【評価】3.5/5 (作品4 キュレーション3)「黒川紀章展」 【評価】3.5/5 (作品3 キュレーション4) **** 国立の「貸し」美術館である「…

「球体写真二元論:細江英公の世界展」★★★★

「球体写真二元論:細江英公の世界展」東京都写真美術館★★★★ 【評価】作品4 展示4 恵比寿ガーデンプレイスの写真展に行く。前回は駅から人気の少ない最短アクセス(ショップの入れ替わりの多い地帯)で行ったので、今度は王道、明るいガーデンプレイス内を…

カルロ・ポンティ

イタリアの映画プロデューサー、カルロ・ポンティ氏が死去したそうである。享年94歳。 毎日新聞 もしくは イタリヤの新聞 ポンティ氏は戦後イタリア映画黄金期を代表する名プロデューサー。わがアントニオーニ最大のヒット作『欲望』を手がけたのもこのヒト…

江戸東京たてもの園★★★★*

【評価】4.5(作品4.5/展示4.5/味4.5) 都立ミュージアムめぐり、第5弾。七草粥も食傷気味な成人の日、東京・小金井の江戸東京たてもの園へと出かける。 江戸東京たてもの園は1993年に開園した。都内に残された江戸時代から昭和初期にかけての文化的価値の…

「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」★★★*+カウンター事始

「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」@森美術館 【評価】3.83(作品4.0/展示4.0/期待値3.5) 新年、明けましておめでとうございます。 新年の計は元旦にあり。今年もガンバツテ美術館を巡ろう…と思いきや、お正月にも関わらず開場している展覧会は森美術館くらい…