メモランダム:建築・都市・映画に関して

映画空間と建築空間と都市空間を越境する方法論をさぐろうと、英語圏での活動がさかんだ。そこではどんな言説がとびかっているのか。

以下はメモランダムに。

ジュリアーナ・ブルーノにならっていえば、映画は地理学的冒険であり、空間の旅である。映画と、建築と、都市の関係は、その空間的存在原理が根本的に異なる。動画における建築、都市空間はナラティブな空間であり、スクリーン上にあらわれ、すぐに消える。また、現実の建築と都市が創出するような物理的、社会的、経済的機能をもちえない。キャメラ、スクリーンを通した映画空間はあくまでイリュージョンであり、現実を忠実に描写している保証はまったくない。
それでも、私たちは映画を見るときに、自分自身のドラマを生きているかのように、スクリーン上の建築・都市空間を生きている。