天の一
本日再び快晴。正午前に長田駅をおり下町にくりだす。
川沿いを歩くと背後から鋭い陽射しが降りそそぐ。古くて新しい地蔵に切りとったばかりの花がたむけられていた。
ネオリアリズム後期の白黒映画をカラーで眺めるようである。戦後の復興住宅がたてられはじめた40年代末から50年代初頭の高層住宅群。遠くから見れば近代的で真新しいけど、近よってみあげると癒えない傷跡が生々しい。地震も戦争も同じだ。
駅近くのプルーヴェもどきな逆ギロチン窓的鉄板ファサード。アホ・リノベーションよりよっぽどステキだ。
その後、新長田駅から六甲アイランド。うどんを食べて港の先端をめざして歩く。
遠目に見れば長田と変わらない高層住宅群。街の表面に傷あとはない。距離の問題というより世界のもっと本質的な問題だ。
それにしても皮スニーカー、靴擦れがたえられなくてバルキーなソックス目当てにファッションビルに入る。ブタ印のコートを購入、荷物が増えてしまった。ともかく、コウベマキ!な神戸の女性は靴下とかスニーカーなんて低俗なものははかないのだろうか。ろくな足履がなかった。
その後、芦屋に行く。
ライトの建物をさがそう…!とあてなく山を登りはじめたが、靴皮ビフテキにはばまれた。おそるべし、六甲山。